ウェントワース女学院で起こる日々の出来事・・・
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Storm In A Teacup


パタン、という少し重たい裏表紙を閉じる音が部屋に響いて

ろうそくの小さな火が私の影を揺らめかせる


パーティーにはしゃいでいた同室の皆も

もう眠りについてしまったようで

規則正しい寝息だけが静かな部屋に流れている



今は何時だろう・・・


これを読み始めたのは・・・20時頃かしら・・・?


いつもより少し早い時間に夕食を終えて

サロンで談笑する先輩や同級生たちに挨拶をして

部屋に戻ろうとしたら・・・


お姉様に呼び止められて、少しお話をして・・・



 「ねえ、ロレッタ
  来週末は、私と一緒にトライデント・オブ・ザ・シーズに帰らない?」


 「この春は私が忙しくて帰省できなかったけれど・・・、
  お父様からの手紙にも、いつでも帰って来て構わないって書いてあったもの」


 「お兄様はいらっしゃらないみたいだけれど、
  久し振りに皆の顔を見に行きましょう?」



―――お姉様は優しい・・・



来週末のティーパーティーに胸弾む寮内の空気は

まるで密封された硝子瓶の中の様


光を反射して輝いて見えるけれど


私には・・・息苦しくて、不自由で・・・


ティーカップの中で起こる嵐なら図書室に籠っていたい・・・



そんな私を気遣って

予定の無かった帰省をティーパーティーの日に充ててくれたんだと思う




帰省にはどんな本を持って行こうかしら・・・


明日、オディールにお薦めの図書館の本を聞いてみよう・・・



さあ、もう寝なくては・・・


明日もきっと・・・


雛菊みたいに賑やかだから・・・

 
13:00 (13ago)4年生 ロレッタ・ヴィヴィア・ノースブルック -
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