ウェントワース女学院で起こる日々の出来事・・・
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My Favorite Thing


ティーパーティーがあった日は

いつも少し気が重い

華やかで賑やかなあの雰囲気が

私は得意ではない

そう実感してしまう


「女の子ならみんなパーティーが好き」


ムッシュ・グランヴァルは
そう仰ったけれど

【女の子】とまとめられても
そういったことが苦手な私は
その中には入れない

大多数の感覚を共有できずにいることは
そんなにおかしなこと?

私は変わっているの?



私は私、それではいけないのかしら



でも心が弾むような
そんな感覚は、私も知っているわ


あの日目の前で見た
カードマジック


まるで魔法のように
指先で軽やかに操られるカード


見ている人みんなが感嘆の声をあげ
誰もが一堂に惹き込まれて


こんなに心を動かされたのは
生まれて初めて


「君は一体何に興味があるんだい?」


ふと、昼間の問いかけを思い出す




そうだわ

これが私の興味あるもの

私が、好きなもの





不思議ね


好きだと思うものが見つかったら


気持ちが少し軽くなったみたい

 
16:00 (13ago)7年生 ジェラルディン・アヌーク・ボーマルシェ -
One step away from day-to-day


ここのところ寮内がとても騒がしい
部屋の前を何度も何度も
忙しない声が通り過ぎてゆく

ティーパーティー…ねえ…

毎年催されているものだし
特に意識することは無いけれど

周囲がいつもに増して浮き足立っているのは
エバーグリーンから手伝いの生徒が来るから

「〜寮の〜先輩は来るのかしら?」
「〜様素敵よね!」

ほら、また聞こえる

その手の会話をしたことのない人なんて
誰もいないのではないかと思うくらい

「シルフィード寮からは…」
「ノーム寮の…」

「ミス・ボーマルシェ、ちょっといいかしら」

「どうにかして私もお近づきになれないかしら」
「お話だけでも…」

私だって会話を振られた時は、それとなく
似たような事を返そうと努めてみるけれど…

よく分からない会話に合わせるより
私にはもっと刺激的で心が惹かれるものがあるの

私をどこか別の世界に連れて行ってくるもの


「ミス・ボーマルシェ?いらっしゃるのでしょう?」

ああ…待って
あと一つ、あと一つだけ
魔法を試したら
日常の扉を開けるから
13:00 (13ago)7年生 ジェラルディン・アヌーク・ボーマルシェ -
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