ウェントワース女学院で起こる日々の出来事・・・
| PR | EN | CO | TR | CA | AR | LI | RE | OT |
cour



中庭の横を通る渡り廊下を歩いていると

ふわり、と優しい風が吹き抜ける。

まだ肌寒い日が続いているけれど、いつの間にか春が近づいているのね。



少し嬉しくなって、足取りも気持ち軽くなる気がした、そんな時……

「――ッ!!」

高い女性の声が、中庭から聞こえてくる。

ふと足をとめて、声のする方を振り返ると、そこには見覚えのある影が3つ。

あれは……監督生の先輩方かしら。

アディンセル先輩に、フェーレンシルト先輩、それからモントルイユ先輩。

フェーレンシルト先輩とモントルイユ先輩が何か言い合っているみたいだけれど……

そういえば、このところよくお見かけする光景ね。

お二人が何かを言い合っては、アディンセル先輩が止めに入っている。

ああ、そうね。
もうすぐティーパーティーだから
きっと先輩方も、準備でお忙しいのよね。


パーティー……ね……

ふと、我が家の光景が蘇る。

お父様とお母様の隣から見る、パーティーのお客様

サロンの隅から見る、パーティーの風景

ほんの一瞬思い出す光景に、無意識に小さなため息がこぼれる。

誰にも見えないようにつく、小さなため息。


ふふ、今年はどんな方がいらっしゃるのかしら。

さて……ロレッタに借りた本を返しに行きましょう。

彼女は、今頃きっと静かな図書館かしら……
15:00 (11ago)6年生 オディール・ドゥニーズ・カストネル -
1/1PAGES