ウェントワース女学院で起こる日々の出来事・・・
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metaphor


日増しに強くなる日差し


暖かな陽気に夏の訪れを感じる午後


それでいて宵には肌寒く感じる風


朝晩の気温が安定しないこの時期は

体調を崩しやすいものです。



立ちくらみを起こしたMs.レマルクは

幸い大事に至らず

自室で静養しているとの報告を受けました。






さて、

先日開催されたウェントワース第一寮マグノリア主催の

初夏のティーパーティー


毎年、進級した新寮生達が初めて催す

お客様をお招きしてのお茶会


新寮長Ms.モントルイユと

新副寮長Ms.モートンの

周到な準備と献身的な働きに加え、

姉妹校エバーグリーンからの力添えもあり、

滞りなく、無事に開催することができました。



我が校の伝統の踏襲とはいえ

単なる通過儀礼ではなく

この経験を紳士淑女の嗜みとして

今後に活かしていただきたいものです。




特にエバーグリーンの生徒たち


各寮の副寮長クラスが揃う

いずれ寮長になるであろう人材たち・・・


各寮の力関係を測る

良い機会になったのかもしれませんね。


フフッ・・・







おや…?

この馨しい香気は…


ダマスクローズですか





ティーパーティーに合わせたというわけではありませんが

今年も我が学園が誇る薔薇園が

見事に開花しました



豪華絢爛に咲き始めた薔薇

この初夏の一番開花は素晴らしい。


四季咲き、一季、つる薔薇、

競い合うように咲き乱れるさまは

まさに百花繚乱

新しく花開いた薔薇たちの

勢いよく咲き誇る姿は実に見事なものです。




しかし


そんな薔薇たちも

その美しさは永遠ではありません



咲き時を終えた花は

花がらとなり切り落とされます。

伸ばしていた枝も剪定され

新しい花へと

世代交代していくことになるのです。




そして新たに選ばれた枝は

ぐんぐん養分を吸い上げ

勢いよく枝を伸ばし広げていきます。



しかし

形がそろわぬほど伸びすぎた枝は


摘まれることになる。






パチン…





このように…







フフッ・・・・・・





幾星霜繰り広げられてきたこと

とはいえ

何かのメタファーなのでしょうか・・・?



 
16:00 理事長 ドナルド・エイブ・クレメンツ -
Recalling the old days


蒼蒼たる夏草の爽やかな香り



目に映える新緑の鮮やかな輝き



頬を撫でる風と浅瀬のせせらぎは心地よい調べを奏でていて…









皆さん、ごきげんよう。



私はドナルド・エイブ・クレメンツ。



この学園ザ・ロイヤル・スクール・オブ・ウェントワースの理事長を務めています。







さて、現在私が立っているのは資料室。



長い歴史を誇るこの学園の全てが記録されています。



そう、この空間そのものが、 この学園の“記憶”といっても過言ではありません。







今、私がふと手にした古びたアルバム。



−−−−−−ふむ…13年前の記憶ですか…







さあ、紡ぎ続けられてきた記憶の糸を辿ってみることにしましょう。



 
13:00 理事長 ドナルド・エイブ・クレメンツ -
エピローグ 〜epilogue〜




親愛なる妹へ



麗らかな春の日差しが学び舎を包み込む。

この手紙が届く頃にはお前が楽しみにしていたティーパーティーも終わり、

学園も落ち着きを取り戻していることだろう。


今年も生徒たちは其々の特性と感性を活かして素晴らしいパーティーを開催してくれたよ。

本学に入学してきた頃にはあどけない少女だった彼女達が

見目麗しいレディーに成長していた。





何もない大地に落ちた種が芽を出し

懸命に太陽に向かって若い葉を広げ

固い土をかき分けて細い根を伸ばす。


細く頼りなかった茎も吹きつける風に負けずに逞しく育ち

やがて美しい花を咲かせ、不毛だった大地を鮮やかに染める。


しかし、その美麗な花々も永遠に美しくあり続けるわけではない。

やがて花弁は散り、葉も萎れてしまうが、

その花はしっかりと実を残し、新しい種を大地へ振り撒く。




未来へとその意志を繋いでいくことについては人も同じだ。



未来へ

たおやかにしとやかに。




追伸

いきなり帰って来て驚かせるのはもう勘弁してほしい。

積もる話もある。

君の好きな紅茶と焼き菓子と皆からの託けを用意しておくよ。



                       ドナルド
11:08 理事長 ドナルド・エイブ・クレメンツ -
プロローグ 〜prologue〜


柔らかな日差しが冬枯れていた木立を照らし

芽吹きつつある木々の緑も日増しに強さを増していく。


毎年繰り返されるいつものあたりまえの光景だが、

私は教育者としてその「あたりまえ」に意味を見出してしまう。



皆さんごきげんよう。私はドナルド・エイブ・クレメンツ。

この学園ザ・ロイヤル・スクール・オブ・ウェントワースの理事長を勤めています。


当校は良家の御息女が通う壮大な歴史と格式を誇る全寮制のパブリックスクールです。


ここに集う御息女は皆名だたる貴族や資産家の御令嬢であり、

この世界の未来を築いていく礎となる方々です。

当学園はその彼女達に優れた教養と見識を身に付けていただくための

一助たらんことをその目的としています。


そう。それが「あたりまえ」であり続けなくてはならない理由であり

存在意義なのですが・・・・

時にそうでないことが往々にしてあります。



15年前に起きたロンズデール家御令嬢と当校教師とのあってはならないスキャンダル・・・



愛が純粋すぎるが故の結果であるというのなら万難を排して貫けばいい。

しかしそれを完遂できる者がどれだけいるというのだろう・・・・


多くの人々が深く傷ついた。

今の私にはその傷を癒す薬は「時間」であるとしかお答えできない。




フッ・・・

話がそれましたね。



来月には当校主催の春のティーパーティーがあります。

生徒達の準備も進んでいるようです。

他校の生徒や異性との交流は人格形成の助けのみならず

淑女の嗜みとして必要なレッスンであるといえましょう。


貴方もパーティーにいらっしゃいませんか?

お待ちしております。

 
13:04 理事長 ドナルド・エイブ・クレメンツ -
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